岩手・宮城内陸地震：過去最多の航空機出動

地震当日、航空機１０２機出動　自然災害で最多
2008年07月19日土曜日　河北新報
http://www.kahoku.co.jp/news/2008/07/20080719t73032.htm

岩手・宮城内陸地震の発生当日（６月１４日）、孤立した住民の救助や情報収集のため出動した航空機は、ヘリコプターを中心に計１０２機に上ることが、関係各省庁の集計で分かった。発生当日としては、阪神・淡路大震災の約８０機を上回り、その後の国内の自然災害では最多となった。

多くの住民が孤立した山間部で地震当日だけで４００人以上を救助。阪神・淡路などを教訓に、出動をめぐる環境が改善されたことなどが航空機の利用を促した。

１０２機の所属は、自衛隊、１２都県と４市の消防防災ヘリ、海上保安庁、国土交通省緊急災害対策派遣隊、千葉県と福島県のドクターヘリ。

阪神・淡路大震災でも、幹線道路が寸断され、多くの重傷者らが孤立状態に置かれたが、被災自治体や医療関係者にヘリ搬送が普及しておらず、発生当日の搬送はわずか１人。自衛隊機の本格的な展開も、発生から４時間以上たった兵庫県からの派遣要請後だった。

今回、自衛隊は発生１６分後から２３機を自主派遣し、早期に被害状況を把握。防衛省は「阪神・淡路後の法改正で自主派遣しやすくなったのが大きな要因」とする。

岩手、宮城両県庁には、派遣元の担当者が集まり、活動内容や駐機場などを調整。海保のヘリが、行方不明者捜索のための警察犬を運ぶなど、組織を超えた連携も目立った。 救援機が集結した岩手県の花巻空港では一時、燃料が足りなくなった。重傷者を搬送するためのヘリが離陸できなくなるなど、課題もあった。

阪神淡路大震災での教訓を生かせた、初動だったのではないだろうか？
以前小耳に挟んだ情報で、（失念してしまいましたが）何だかの災害派遣で、派遣要請が中々出ず、あるヘリコプター部隊の隊長さんが独断で出動命令を出されたそうです。
勿論、事後の処分を覚悟の上で…
「私はこれから違法行為をする。が、しかし法の精神は守る！命令に従わないからと言って、処分などはない。参加不参加は諸君に一任する」

即ち「派遣要請がなく独断出動であるが、国民の生命財産を守る為の組織として、一刻も早い救助態勢を整える為に出動する」
勿論、この独断出動に異論を唱える者はなく、部隊員は全員隊長に共感し出動して行ったと聞き及んでいる。
この行動は初日には功を奏しなかったが、翌日以降の活動に大きな影響を与えた。
災害の規模と現状の把握は、どこよりも正確であったとの報告が上がっていた。
勿論「違法行為」であると覚悟を決めて出動命令を出した隊長は、処分される事はなかった。

この出来事が阪神淡路大震災であったかは失念しましたが…
何でも段階を踏まなければ、何も出来ない組織は、正直無用の長物。
正常に迅速に機能してこそ、共感を得られるものである。

特に災害においては一刻の猶予もない場合が多い。
今回の岩手宮城内陸地震においては、過去の自然災害においても最多の航空機102機が初日から出動し、情報集や救出活動といった一連の作業を滞りなくやって行ってくれたと思っています。
この経験を活かし、今後も頑張って欲しいと願うものです。

何にしても、派遣要請をしないで済む状況が、一番の理想ですけどね♪

タグ：岩手・宮城内陸地震 自主派遣 自然災害

コメント 2

あの地震のときのどこかの書き込みに　報道ヘリは連携で一台にして他の報道ヘリは　救難のほうへまわせないものか　とありました。
報道って　どこか高みの見物ですものね。

今回　ヘリコプター部隊の隊長さんのよい話を知り　息子と話すつもりです。
ありがとうございました。
by mako (2008-07-19 09:11) 

mako様

いらっしゃいませ♪
nice！＆コメントありがとうございますm(_ _)m

組織には様々な柵（シガラミ）があり、大志であっても中々行動に移せない事もあります。

最近自衛隊では不祥事絡みの報道が多いですが、こういった内容の事ももっと一般市民の耳に入れて欲しいものですよね。
自衛隊での美談には、どこかしらアレルギーを示す方々が多いですが、事実を捻じ曲げてしまっては、本末転倒ですから…
by みかんママ (2008-07-19 09:18)