【今日は何の日】太平洋・ビキニ環礁でマグロ漁船「第五福竜丸」被曝

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第五福竜丸・被爆事件に関しての概要
1954年3月1日、マーシャル諸島近海において操業中にビキニ環礁で行われた水爆実験
（キャッスル作戦・ブラボー（BRAVO）、1954年3月1日3時42分実施）
この時の水爆実験で放射性降下物を浴びた漁船は数百隻にのぼるとみられ、
被曝者は2万人を越えるとみられている。

1947年、和歌山県東牟婁郡古座町（現：串本町）でカツオ漁船第七事代丸（だいななことしろまる）として進水。
その後静岡県焼津市でマグロ漁船に改造され、第五福竜丸（第五福龍丸）となる。1954年3月1日に間接被爆。
文部省（現：文部科学省）が船を買い上げ8月に東京水産大学（現：東京海洋大学）品川岸壁に移される。

検査と放射能除去が行われた後に三重県伊勢市の強力造船所で改造され、
東京水産大学の練習船はやぶさ丸となる。この時代の母港は千葉県館山市。

1967年に老朽化により廃船となり使用可能な部品だけが抜き取られた後に
東京都江東区夢の島の隣の第十五号埋立地に打ち捨てられる。
同年、東京都職員らによって再発見されると保存運動が起こり
現在は東京都によって夢の島公園の「第五福竜丸展示館」に永久展示される。

　
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＜第五福竜丸事件＞被ばく５５年　死の灰の証し調べて　付近で操業、忘れられた漁船　元乗組員「仲間次々がん発症」
2月28日20時49分配信 毎日新聞
Yahoo!news：http://headlines.yahoo.co.jp/hl?a=20090228-00000017-maiall-soci

太平洋・ビキニ環礁での米国の水爆実験で、静岡県のマグロ漁船「第五福竜丸」が被ばくして３月１日で５５年になる。この海域では当時、多数の日本漁船が操業していたが、福竜丸船員以外は被ばくの健康に対する影響の調査をほとんど受けることもなく、今日に至っている。原爆の被爆者と同様、仲間にがん発症が多いという元乗組員らの訴えもあるが、国に調査の動きはない。【高田房二郎】

高知県宿毛市の山下幸男さん（７５）が甲板員を務めていた同県船籍のマグロ漁船「新生丸」は１９５４年３月、この海域で操業していたという。帰港後、放射能汚染の恐れがあるとマグロは廃棄させられたが、乗組員の健康調査はなかった。

新生丸には、山下さんの出身の町から７人が乗っていた。他の６人は５０～７０代前半で肝臓や胃のがんなどを発症し、既に亡い。「新生丸では光や灰は見なかったが、そのうち３人が次の船も一緒で、（別の水爆実験の）灰を浴びながら漁をした。海の男は頑丈で、こんなに早く死ぬはずがない」と、被ばくとの因果関係を疑う。

５４年中の６回の水爆実験で、放射性降下物などで被ばくした日本の漁船や貨物船は延べ約１０００隻とされる。うち約３割が高知の漁船ともいわれる。

同県内の被ばく船員調査に２０年以上取り組む市民グループ「県太平洋核実験被災支援センター」の山下正寿事務局長（６４）は５年前、同県の漁船２隻の乗組員を対象に被ばくの影響を調べた。連絡先がわかった２６人中１７人が死亡、うち１３人が６０代までに死亡していた。「がんの発症率は同じ地区の同年代の男性より高かった。国が責任を持って、まず健康調査をすべきだ」と話す。

ビキニ実験の際、近海で操業していた「海福丸」の元機関員、井上梅春さん（７６）＝宿毛市＝は、上陸時に放射線検知器が作業服に激しく反応したのを覚えている。「帰港途中、マグロを食べた。（被ばくの影響とされるのが）怖くて病院には行ってないが、原爆と同じように水爆被害も国が援護をしてほしい」と話している。

原爆の被爆者でつくる日本被団協は「日本政府は原爆と同じで核被害を隠すのが一貫した姿勢。問題を大きくしないよう漁船員の健康調査や援護をしなかった。行政の取り組みが必要だ」としている。

　

タグ：1954年3月1日 水爆実験 ビキニ環礁 第五福竜丸